塗膜防水とは?種類別の特徴・メリット・デメリットを解説
老朽化したビルやマンションの屋上は、雨漏りのリスクを抱え、建物の寿命を縮める大きな要因となります。
防水工事は建物の維持管理において不可欠ですが、数ある工法の中から最適なものを選ぶのは容易ではありません。
特に、塗膜防水は種類が多く、それぞれにメリット・デメリットがあるため、適切な選択が求められます。
今回は、塗膜防水の種類、特徴、比較、メンテナンスについて解説することで、ビル・マンションオーナーの皆様が最適な防水工法を選択できるようサポートします。
塗膜防水とは何か
定義と特徴
塗膜防水とは、液状の防水材料を用いて、下地表面に塗布し、硬化させることで防水膜を形成する工法のことを指します。
この防水膜は、塗布された材料が化学反応によって硬化し、下地を雨水や湿気から保護する役割を果たします。
塗膜防水の施工には、刷毛やローラー、スプレーガンなどが使用され、複数回に分けて塗り重ねることで、均一で耐久性の高い防水層を形成します。
この工法は、複雑な形状の下地にも柔軟に対応できるため、平面だけでなく曲面や凹凸がある場所にも適用可能です。
また、塗膜防水の特長として、既存の防水層を撤去する必要がない場合が多く、改修工事にも適している点が挙げられます。
これにより、廃材の発生を抑え、工事全体のコストや作業時間を削減することができます。
*メリットとデメリット
・メリット
継ぎ目がないシームレスな防水層を形成できるため、隙間からの雨水浸入リスクを低減できます。
この特性により、防水性能が高く、美観もシームレスな仕上がりになります。
・施工の柔軟性
複雑な形状や狭い場所でも対応可能で、配管や機器が多く配置されたエリアにも適用できます。
これにより、汎用性が高い防水工法として知られています。
・比較的安価な施工費用
材料費や施工費が他の防水工法と比較して抑えられる場合が多く、特に改修工事ではコストパフォーマンスに優れた選択肢となります。
・既存防水層の上から施工可能
防水工事の改修時に、既存の防水層を撤去せずに新たな防水層を施工できるため、廃棄物処理費用や工事期間を短縮できます。
・デメリット
アスファルト防水やシート防水に比べると耐用年数が短く、一般的には10~15年程度とされています。
耐久性を維持するためには、定期的なトップコートの塗り替えが必要です。
・職人の技術に依存
防水層の均一性や仕上がりの品質は、施工者の技術に大きく左右されます。
未熟な技術者による施工では、膜厚が均一でない、気泡が入るなどの問題が生じる可能性があります。
・乾燥時間が必要
塗膜が硬化するまでに一定の時間を要し、施工後すぐに使用できないことがあります。
施工期間が雨天や湿度の影響を受けやすい点もデメリットの一つです。
・塗布回数によるコスト変動
塗布回数が多いほど膜厚が均一になり防水性能が向上しますが、その分材料費や施工費が増加する場合があります。
適用事例
塗膜防水は、その柔軟性と汎用性から、さまざまな用途で使用されています。
具体的な適用事例を以下に挙げます。
・屋上
配管や空調機器が設置されている屋上では、複雑な形状にも対応できる塗膜防水が適しています。
既存防水層の上から施工できるため、改修工事においても効果的です。
・ベランダ・バルコニー
狭いスペースや複雑な形状を持つベランダやバルコニーにも対応可能で、美観を損なわずに防水性能を確保できます。
・外壁
外壁の防水工事では、塗膜防水のシームレスな仕上がりが特に有効です。
外壁表面に防水層を形成することで、雨水の浸入や外壁材の劣化を防ぎます。
・防水改修工事
古い防水層を撤去せず、その上から塗膜防水を施工することで、廃棄物処理費用の削減や施工期間の短縮が可能です。
塗膜防水は、その多用途性と施工のしやすさから、さまざまな防水ニーズに応えられる優れた工法です。
ただし、長期的な防水性能を維持するためには、定期的なメンテナンスと施工者の技術力が重要です。
適切な施工と管理を行うことで、防水層の寿命を最大限に引き延ばすことが可能です。

塗膜防水 種類による違い
ウレタン防水の特徴
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を主成分とする塗膜防水です。
ウレタン樹脂は、優れた弾性と伸縮性を持ち、建物の微細なひび割れにも追従するため、防水性能の維持に貢献します。
また、比較的安価で、施工性も良好です。
ただし、紫外線や経年劣化による劣化が比較的早く、定期的なメンテナンスが必要です。
FRP防水の特徴
FRP防水は、ガラス繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastics)を用いた防水工法です。
ガラス繊維と樹脂を組み合わせることで、軽量でありながら高い強度と耐久性を持ちます。
耐熱性、耐薬品性にも優れており、厳しい環境下でも高い防水性能を維持できます。
しかし、ウレタン防水に比べて費用が高く、施工できる場所が限られる場合があります。
その他の塗膜防水の種類
塗膜防水には、ウレタン防水やFRP防水以外にも、アクリル系、シリコン系、ゴムアスファルト系など、様々な種類があります。
それぞれの材料特性によって、耐用年数、耐候性、費用などが異なります。
適切な塗膜防水の種類を選ぶためには、建物の構造、使用状況、予算などを考慮する必要があります。

塗膜防水と他の防水工法の比較
シート防水との比較
シート防水は、ゴムや塩化ビニールなどの防水シートを下地に貼り付ける工法です。
塗膜防水と比較して、施工が迅速で、比較的安価です。
しかし、複雑な形状には対応しにくく、シートの継ぎ目から漏水が発生する可能性もあります。
耐用年数も塗膜防水とほぼ同等か、やや長い程度です。
アスファルト防水との比較
アスファルト防水は、アスファルトを主成分とする防水シートを複数層に重ねて施工する工法です。
高い防水性能と耐久性を持ちますが、施工が複雑で、費用も高額になります。
また、施工時に高温のアスファルトを使用するため、作業環境の確保や安全対策に配慮する必要があります。
耐用年数は塗膜防水よりも長く、20年程度とされています。
それぞれの工法の選び方
最適な防水工法の選択は、建物の構造、使用状況、予算、耐用年数などを総合的に考慮して行う必要があります。
例えば、複雑な形状の屋上には塗膜防水が適し、広大な平坦な屋上にはシート防水やアスファルト防水が適している場合があります。
また、予算が限られている場合は、塗膜防水が現実的な選択肢となるでしょう。

塗膜防水の種類 選定とメンテナンス
適切な塗膜防水の種類の選び方
適切な塗膜防水の種類を選ぶためには、建物の構造、使用状況、予算、そして将来的なメンテナンスコストなどを考慮する必要があります。
例えば、頻繁に人が通行するベランダには、耐摩耗性に優れたFRP防水が適しているでしょう。
一方、予算を抑えたい場合は、ウレタン防水が現実的な選択肢となります。
専門会社に相談し、最適な工法を選定することが重要です。
劣化サインとメンテナンス頻度
塗膜防水は、紫外線、雨、風などの影響を受け、経年劣化します。
劣化のサインとしては、塗膜のひび割れ、剥がれ、色褪せ、膨れなどが挙げられます。
これらの症状が見られた場合は、早急に点検・補修を行う必要があります。
メンテナンス頻度は、使用する塗膜の種類や環境条件によって異なりますが、一般的には5~10年毎にトップコートの塗り替え、または全面的な改修が必要となるケースが多いです。
長期的なコスト削減のための戦略
塗膜防水の寿命を延ばし、長期的なコスト削減を実現するためには、定期的なメンテナンスが不可欠です。
適切な時期にメンテナンスを行うことで、軽微な修繕で済むケースが多く、大規模な改修費用を抑えることができます。
また、高品質の材料を使用したり、熟練の職人による施工を依頼することも、寿命を延ばす上で有効です。
まとめ
今回は、塗膜防水の種類、特徴、他の防水工法との比較、そしてメンテナンスについて解説しました。
塗膜防水は、施工性、費用、美観の面で優れた工法ですが、耐用年数が比較的短く、定期的なメンテナンスが必要となります。
最適な塗膜防水の種類を選ぶためには、建物の構造、使用状況、予算、そして将来的なメンテナンスコストなどを総合的に考慮し、専門会社と相談することが重要です。
適切なメンテナンスを行うことで、建物の寿命を延ばし、長期的なコスト削減に繋げることが可能です。
定期的な点検と適切なメンテナンスを心がけ、建物の価値を守りましょう。
雨漏りなどのトラブルを未然に防ぎ、建物の安全と資産価値の維持に役立ててください。
専門会社への相談は、最適な防水工法の選択と、効果的なメンテナンス計画の策定に繋がります。
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