塩ビシート防水の選び方とは?密着工法と機械固定工法の違いを解説
塩ビシート防水は、建築物の屋上や外壁など、様々な場所で採用されている一般的な防水方法です。
しかし、塩ビシート防水には密着工法と機械固定工法の2つの施工方法があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。
どちらの工法が最適なのか、判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、塩ビシート防水の密着工法と機械固定工法の違いを解説し、それぞれのメリット・デメリットを紹介します。
さらに、施工手順や費用、耐用年数なども解説することで、最適な工法を選択できるようサポートいたします。
塩ビシート防水とは?
塩ビシート防水とは、塩化ビニル樹脂製のシートを施工箇所に貼り付けることで防水層を形成する防水工事のことです。
塩ビシートは、工場で生産された既製品のため、厚みや品質が均一で安定しています。
さらに、比較的安価で入手しやすいことも大きな魅力です。
これらの理由から、塩ビシート防水は、ビルやマンションの屋上など、大規模な建築物の防水工事によく採用されています。
1:塩ビシート防水のメリット
施工が短期間で完了するため、工期が短縮できます。
広い面積を効率的に施工できます。
比較的安価なため、コストを抑えられます。
2:塩ビシート防水のデメリット
複雑な形状の箇所には施工が難しい場合があります。
高温に弱く、熱で変形したり溶けたりする可能性があります。
紫外線に弱く、長期間屋外に設置すると劣化が進む可能性があります。
塩ビシート防水の密着工法
密着工法は、接着剤を用いて塩ビシートを下地に直接貼り付ける工法です。
接着剤が完全に硬化するまでに数日かかるため、密着工法は、下地が乾燥していることが施工条件となります。
また、密着工法は、下地との密着性が高いため、強風や雨風に対する耐久性にも優れています。
しかし、下地の状態に左右されるため、既存の下地が劣化している場合は、事前に補修が必要です。
密着工法は、比較的安価で施工できることから、多くの建築物で採用されています。
1:密着工法のメリット
施工が比較的簡単で、短工期で完了できます。
その上、コストが比較的安価なのも特徴です。
下地との密着性が高いため、強風や雨風に対する耐久性に優れています。
2:密着工法のデメリット
下地の状態に左右されます。
既存の下地が水分を含んでいる場合は施工できません。
既存の下地の劣化が原因でシートが剥がれる可能性があります。
3:密着工法の施工手順
1:下地の清掃
下地を十分に清掃し、ゴミや汚れを取り除きます。
2:プライマーの塗布
シートと下地の接着力を高めるために、プライマーを塗布します。
3:シートの貼り付け
接着剤を塗布したシートを下地に貼り付け、ローラーでしっかりと密着させます。
4:仕上げ
シートの継ぎ目を溶着処理し、仕上げます。
4:密着工法の耐用年数
密着工法の耐用年数は、適切な施工と適切なメンテナンスを行えば、10年〜15年程度と言われています。
しかし、実際の耐用年数は、施工場所や環境、メンテナンス状況によって異なります。
5:密着工法の施工単価
密着工法の施工単価は、1平方メートルあたり5,000円〜7,000円程度が相場です。
ただし、施工場所や規模、使用する材料によって、価格は変動します。
施工を依頼する前に、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。
塩ビシート防水の機械固定工法
機械固定工法は、専用の機械を用いて、塩ビシートを下地に固定する工法です。
下地と塩ビシートの間に絶縁シートとディスク盤を設置することで、隙間を作ることが特徴です。
1:機械固定工法のメリット
下地の状態に左右されにくいため、湿気や温度変化によるシートの膨れなどを防げます。
既存の防水層を撤去せずに施工できる場合があり、改修工事にも適しています。
密着工法に比べて、耐久性が高いと言われています。
2:機械固定工法のデメリット
施工時に振動と騒音が発生するため、周囲への影響に配慮する必要があります。
ディスク盤を踏むと破損する恐れがあるため、人が歩行する箇所には適していません。
施工費用が密着工法よりも高価です。
3:機械固定工法の施工手順
1:下地の確認
下地の状態を十分に確認し、必要に応じて補修を行います。
2:絶縁シートの設置
下地とシートの間に絶縁シートを設置します。
3:ディスク盤の設置
絶縁シートの上にディスク盤を設置します。
4:シートの固定
機械を用いて、シートをディスク盤に固定します。
5:仕上げ
シートの継ぎ目を溶着処理し、仕上げます。
4:機械固定工法の耐用年数
機械固定工法の耐用年数は、適切な施工と適切なメンテナンスを行えば、15年〜20年程度と言われています。
ただし、実際の耐用年数は、施工場所や環境、メンテナンス状況によって異なります。
5:機械固定工法の施工単価
機械固定工法の施工単価は、1平方メートルあたり7,000円〜10,000円程度が相場です。
ただし、施工場所や規模、使用する材料によって、価格は変動します。
施工を依頼する前に、複数の業者から見積もりを取ることが重要です。
機械固定工法を施工するうえでの注意点
機械固定工法は、密着工法に比べて施工が複雑で、専門的な知識と技術が必要になります。
そのため、施工を依頼する際は、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
また、施工前に、以下の点に注意することが大切です。
1:気温管理
機械固定工法は、気温の影響を受けやすい工法です。
そのため、施工中は気温を管理し、適切な温度帯で施工を行う必要があります。
特に、冬期は気温が低いため、シートの柔軟性が低下し、施工が難しくなります。
そのため、冬期に施工を行う場合は、事前に十分な準備が必要です。
2:下地内の配管位置の確認
機械固定工法では、下地にビスを打ち込むため、下地内の配管位置を確認する必要があります。
配管にビスを打ち込んでしまうと、漏水や破損の原因となるため、事前に配管位置を確認し、ビスを打ち込む位置を調整する必要があります。
3:騒音と振動対策
機械固定工法は、施工時に振動と騒音が発生します。
そのため、周囲への影響を考慮し、適切な騒音対策と振動対策を行う必要があります。
例えば、施工前に近隣住民への説明を行い、理解を得るなど、対策が重要です。
また、施工中は、防音シートなどを設置することで、騒音の発生を抑制できます。
まとめ
この記事では、塩ビシート防水の密着工法と機械固定工法の違いについて、詳しく解説しました。
密着工法は、施工が簡単で安価な反面、下地の状態に左右されるというデメリットがあります。
一方、機械固定工法は、下地の状態に左右されにくく、耐久性が高いというメリットがある一方で、施工費用が高く、施工時に振動と騒音が発生するというデメリットがあります。
どちらの工法が最適なのかは、施工場所や環境、予算などを総合的に考慮して判断する必要があります。
この記事が、読者の方が最適な工法を選択する際に役立つことを願っています。
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